恋愛をしていく中で、たとえば相手と別れそうになったり、振られそう、彼が他に行ってしまいそう、という時などに、思わず縋ってしまうという時はありませんでしたか?
「自分は特にないなあ・・」という方は、この記事を読む必要がないかもしれません。
でも、”縋ってしまう、振られないようにどうにかしようと必死になってしまう”という方は、何かしら響くものや気づきとなるものがあると思います。
縋ってしまうことと相手の優越感
人は、相手から、
- あなたに振られたら私は本当に傷ついてしまう
(私を愛してほしい、というニュアンスです) - 私を捨てないで
というエネルギーを前提として、
- 尽くされる
- 上の存在のように扱われる
- 特別扱いされる
- 気をつかわれる
- 顔色を読まれる
などのことをされると、”優越感”を感じるようになります。
(ここではとくに、自分に自信がなかったり、傷つきたくない、相手をコントロールしたい、という方ほど、優越感を感じる傾向があります。)
簡単にいうと、こちらが、愛してほしい、捨てないで、という思いを前提に相手を特別扱いすると、相手は優越感を感じるようになる、ということです。
たとえば私たちが好きな芸能人に対して、
- 見上げるように
- 神かのように
- 特別扱いをしてしまうような
このように、相手を神化するというような、そこに加えて、”愛してほしい・捨てないでほしいという気持ちが込められている”、というような感じのことです。
『あなたに振られることが(愛してもらえないことが)、私にとってはありえないくらい、あなたを求め、本当に好きなんです!愛しているんです!』と、相手を崇拝しているようなことをイメージすると分かりやすいかもしれません。
それをお伝えした上で、人はこういったエネルギーで追いかけられる、ということをされると、
- 逃げたくなる
- 重たく感じる
- 終われているようで奪われるような感じ
- こちらの都合を考えてもらえていない
- 勝手な期待をされている
ということを感じます。
あるいは、たとえばあなたがその中で相手に対して、相手に嫌われないように、愛されるようにと、”本当の自分の思いを消す”という意味で、
- 言っちゃいけない
- 我慢しないといけない
- 怒らせちゃいけない
と、”我慢をした上で(愛されるために、捨てられないように)彼にそのエネルギーを出す”となると、相手からしたらあなたは、
”ただ自分を特別扱いしてくれて、優越感を与えてくれる人(こちらがあなたを蔑ろにするような態度を取ってもかまわないし、それでも追いかけてきてくれる人=それくらい自分は終われているんだという優越感)”と、なるので、
- あなたのそのエネルギーをもらうことで過信しちゃう
- あなたが相手にそのエネルギーを与えたことにより、自信(過信)がついちゃって他の女の子対して「オレいけるんじゃね?」となってしまう
ということが、しばしば、起きます。
あなたもなんとなく、そのような経験があるのではないでしょうか?
こちらのそういった思いを相手の優越感として奪われ、自分の気持ちや行為を蔑ろにされる、というようなことを。
そう、あなたが相手に、『自分のことをこんなにも特別に思ってくれているんだ(優越感の意味で)』と感じさせてしまうと、あなたのその思いや行為は、相手のエネルギーとして奪われ(優越感として利用され)、なめられる、となってしまったり、大切にされない、ということが起きてしまうのです。
『捨てられたくない、愛してほしい。』この思いがあると、(この思いがあるのがいけないのではなく、気づかないまま水面下でそれを出し続けてしまうと)”相手に優越感を感じさせる行動、コミュケーション”をしてしまうことが少なくないんですね。
ここでは、だから捨てられたくないと思うのがいけないとか、そう思う自分がいけなかったんだ、となるのではなく、”そもそも、どうしてその行動をしていたのか”、の部分を見ていくことが大切となります。(セッションではここの部分も詳しく解説、導きをしております。)
逆の立場になって考えてみると見えてくる
また、時に逆の立場になって、別の異性(とくに、あなたにとって好意のない異性)があなたに同じエネルギーで接してきたり、あなたが同じことをされたら、
- 自分はどう感じ
- 相手をどう扱うのか
ということを見ていくと良いかもしれません。
結構あるあるなのが、相手を崇拝したり、特別扱いする方ほど、自分がそれをされた時に、
- 自分もその相手のエネルギーから優越感を強く感じる
- 時に相手の好意をへし折るようなことをする(いわゆる優越感を得るということです)
- 相手をとても下に見る(時に見下すようになる)
- 相手を蔑ろに扱う
などをしてしまうことが、実は少なくないんです。
あなたはどうでしょうか?
(実はここの無意識の自分が恋愛の相手に映し出されている、ということもあります。)
その自分を振り返ってみると、そういった相手に対して、”どうして相手のエネルギーをそのように優越感として得てしまうのか、時にそういった相手を蔑ろに扱ってしまうのか”の部分が見えてくるのではないでしょうか。
(是非振り返ってみると良いです。)
親子関係でも起きていること
たとえばの話ですが、ある親が子供に対して、子供に嫌われないように、
- 与えすぎたり
- 許しすぎたり
- 受け入れすぎたり
- 尽くしすぎたり
を、すると、子どもはどうなるかというと、
- それが当たり前になる
- してもらえなかった時にキレる、怒るようになる
- 親に強い口調や暴言を吐きやすくなる
- 親を大切にしなくなる
- 親を見下すようになる
- ありがたみを感じなくなる
などのことが起きる傾向が、あります。
これは、恋愛においてもそうで、彼にこの親と同じような接し方をすると、彼もこの子と同じように、”あなたを大切にしない”ということが起きます。
そう、恋愛において、彼に対して、子に嫌われないようにと何でも与えすぎて許しすぎてしまう親のように、
- 尽くしすぎたり
- 美化しすぎたり
- 特別扱いをしたり
- 許しすぎたり
- 何でもしてあげすぎたり
というような、”子にとって都合の良い親”のようなことをしてしまうと、彼はあなたを大切にしなくなります。
優越感としてエネルギーにはするけど、あなたを心から大切にする、ということからは遠ざかります。
これは一見別の話のように見えて、根っこの部分では、
- 相手に愛されたい
- 相手に捨てないでほしい
- 相手にこういう接し方や反応をしてほしいという強い思い
があるということであり、たどり着く先、”縋ってしまう時のエネルギー”と同じ、あるいはそのエネルギーに繋がっていく、というような感じなのです。
愛してほしい、振り向いてほしい、捨てないでほしい、こういう態度をしてほしい
↑↓
縋ってしまう、捨てないでと追いかけてしまう
根っこにあるものが同じであることが見えてくるのではないでしょうか。
ではどうしたらいいのか
では、どうしたらいいかというと、
- お互い対等であり
- 相手を本当の意味で尊重し(自分の穴埋めのために、愛されるようにと特別扱いするのではなく)
- これはできないよ、ということを愛を持って伝える、をし
- 同じ位置で、変わらぬ位置で愛情を示す
- 自分のために、過剰にやりすぎたりをしない
- 自分が嫌と感じたり、これは違うでしょ、というような失礼な態度をされたら、許すのではなくきちんと境界線を引く(子供に嫌われることを恐れるのではなく、きちんと誠意をもって伝えるなど)
というように、相手をコントロールする意図で相手を特別扱いするのではなく、相手を尊重した上で、自分の意思や感情も大切にしながら、相手に伝えていく、としていくと、親子関係でも、恋愛においても同じように、相手から大切にされる、となります。
(※もちろんここでは、100%そうはできない、ということを含めてのお話をしていますし、誰もが完璧にそうすることはできません。でも、そうはできないけど、こっちの方向の方が、結果的に関係性が良好になる、そっちの方向を見ていくと良いよ、というようなニュアンスです。)
親子関係、恋愛関係だと特にここの部分が大切です。
簡単にいうと、相手に嫌われないようにと、相手を特別扱いしても、結果としてあなたが求めている愛を相手が返してくれる、ということにはならず、むしろ蔑ろにされる、ということに繋がってしまうんですね。
このことを私たちはとくに、知っていかないといけないのです。
そして、そうしてしまうあなたがいけないのではなく、この記事では割愛しますが、”そうせざるをえなかった、それが愛される方法だと学んできてしまった”という、あなたのせいではない痛みの部分が背景にある、というところを見ていくことも、すごく大切となります。
(※親と子供を例えにしてお伝えしましたが、だからと言ってあなたが親の立場だとしたら、あなたを否定しているのではなく、ここで大切なのは、こういうことをすると、こういうことになっていく(その傾向が強い)ということを知っていく、という意味でお伝えしております。できない、できない時もある、ということは重々分かります。でもここでは、そこができないからダメ、というジャッジをしているのではない、ということをご理科いただきたく存じます。)
そういう意味も込めて、”できない自分なりに、こっちの方向を意識しながら、続けていく”をすると、いわゆる再選択となり、その積み重ねで、現実も変わっていく、となります。
まず自分を愛さないと相手のことは愛せない
- 捨てられたくない
- 嫌われたくない
その気持ちはすごくよく分かります。
でも、
- 捨てられたくない
- 嫌われたくない
この思いを前提として、彼に与える、与えすぎる、許しすぎてしまう、をしても、結果として、
- 捨てられる
- 嫌われる
- 愛されない
を招いしてしまうのです・・。
そこを超えていくには、まずあなたがあなたを愛さないといけません。
どうしてこういうことをしてしまうか、の背景には、自分が自分のことを愛していないからこそ、誰かに愛してもらおうと、その穴を埋めてもらおうとそうしてしまった、ということがあるんですね。
ここにまずあなたが気づいていくことが大切なのです。
あなたがしていかないといけないのは、そこの部分を今、まっすぐに直視し、彼に愛されるため、捨てられないように必死になるのではなく、その穴を自分で埋められるくらい、自分に矢印を向けていくこと、いわゆる自分が自分を愛していくこと、です。
その先に、あなたを大切にし、愛してくれる人結ばれる、が叶う、となります。
まとめ
- 相手にとって都合が良い人になると、大切にされなくなるということ
- 愛されようとすると愛されなくなる、ということ
自分を愛し、自分大切にした上で、愛を示すとなると、大切にされるし、愛されるとなる。
これがこの世の仕組みです。
ということは、あなたは今何ができると思いますか?
参考になりましたら幸いです。