『こんな思いをして許せない!』という時。
今日はこの、『許せない!』と感じた時の1つの視点をお伝えします。
必ずしも、必ずその視点で見るようにしてください、ということではないので、なんとなくでお読みいただく方が、浸透しやすいかと思います。
許せない時の怒りを超えていく方法についてはこちら。
目次
許せない時の1つの視点とは
結論から申し上げますと、『許せない!』と感じた時の1つの視点とは、
”自分が『許せない!』と感じた、それくらいの痛み感じるようなことを、自分も誰かにやっていたかもしれない”という視点で見ること(受け取っていくこと)です。
ただあなたが悪いと言いたいのではない
これはこのサイトでいつもお伝えしている、”無意識の自分が映し出されているとするならば”という視点で受け取る方法の1つです。
でも、だからといって、『その許せない気持ちの原因はあなたにあるから、その自分を受け取ってくださいね~』と、”ただ”言っているのではありません。
『許せない!』っていう気持ちって、ただ、許せないとなっているのではなくて、『許せない!』という思いと共に、激しい怒りや時に憎しみがついてくると思うんです。
だからこそ、『そんなこと言われてもそんな風に見れない・・』となってしまいますよね。
『え、私はこんなひどいこと誰かにしてないんだけど?』
『こんな仕打ちをされたのに、私が誰かにしたからそれが原因ですって言いたいの?私の気持ちは!?』と、感じると思います。
そう感じることはおかしなことではないし、当然だと思います。
でも、私は”あなたのせいです、あなたが知らない間に誰かにやったからそうなったんです”と、あなたを悪者として言いたいのではないし、決してあなたが受けた痛みや、あなたの思いを否定したいのではありません。
どうか、”こんな視点もあるかもしれない”くらいの気持ちでお読みいただけたらと思います。
無意識でやってしまう時の感覚とは
私達は、自分が持っている痛みや傷ゆえに、その痛みや傷が深いほど、自分がしていることについて無意識であることが少なくないんですね。
これはだからあなたがダメ、いけないということではありません。
ですが、相手としては傷ついていたり、相手にとって『許せない』と感じさせてしまったとしても、こちらとしては悪気はなかったり、自分自身が深い痛みに慣れてしまってるからこそ、”気づかない”となっていることがあるんです。(もちろん全てとは言いません)
このように”自分がしたことについて、相手はそこまで怒ったり傷ついてると感じない”と、なってしまうことがあります。
また、例えば、自分が相手とのやり取りの中で、とても傷ついたり、相手に嫉妬したり怒りを感じた時に、『相手がこれだけしたのだから(自分にこんな思いをさせたのだから)これくらいしてもいいだろう』という気持ちで、なんだか許されたような気持ちでやっちゃう、ということはありませんか?
他にも、大好きな彼に対して、あなたにとって嫉妬を感じたり、裏切られたと感じた時に、あなたも彼に異性の話をするなどをして、”やり返す”という行動をとってみたり。
相手からのメールの返信が遅くて、不安を感じるゆえに強い怒りを感じ、その反動で相手をぶっ刺しちゃう(鋭いことを言ってしまう)、をしたり。
怒りを感じたからこそ、その分やり返すという意味で、結構鋭いことを相手にしてしまったり、相手もまたそこで刺激され、そんな時にまた相手から傷つくと感じることをされたら、また余計に自分もやり返してしまったり。
あとは、”この人なら蔑ろにしてもいいや”という人に対しての扱い方、についても、私たちは”嫌われたくない相手”よりかはうんと、対応が軽率になることも少なくありません。(好意を優越感として得る、も然りです)
こう見ていくと、何となく思い当たるものが見えてくるのではないでしょうか。
誰かが悪いとするのではなく一旦客観視してみる
そして、こちらにどれだけ悪気がなかったり、正当なやり返し、と感じたとしても、相手がそこでどれくらい傷つくかは私たちには分からないし、私たちにとっては悪意がなかったとしても、相手からしたら傷つくこともあります。
そのため、このような、
- 『こうされたからこうしてもいいだろう』
- 『別にこれは相手にとって傷つくまでいかないよね』
など、こういった”無意識”のうちにしてしまったことに対する、相手の痛みを今感じてるとするならば。
あるいは、それに私たちが気づけるように、その濃度が濃く映し出されることもあるので(ここまではさすがにやってないよね、という感じで)、そういう意味でも、こういう視点で見てみる。
他にも、
- 無意識でその相手を見下していなかったかな
- 言葉には出していなくても、こういう態度しとけば、どうせこう接してくれるでしょ?(不機嫌や威圧など)と思っていなかったかな
など。(これが映し出されることで『許せない』が起きて、された側はこういう気持ちになるんだ、ということが受け取れる。)
こういう視点で見てみても、受け取れるものがあると思います。
これらをふまえて、
- 無意識の攻撃や、相手にとっては傷つくことを、自分も相手にしていなかったかな
- 『許せない!』というその痛みを、自分も誰かにしてしまったとするならば
と、その視点で見ていく、という感じです。
許せないと感じるからこそ、その視点で見てみることは抵抗感を感じることが、しばしばあると思います。
でも、『いや、全然よく分からない』と、なっても大丈夫だし、だからあなたがダメ、いけない、ということではありません。
そうではなく、”いったんその視点で見てみると、受け取れるものがあるかもしれないよ”ということや、
抵抗感を感じたら、無理してそこを受け取らないと!とならなくて良くて、もし『たしかにあったなあ。』ということがあったら、大事な自分との出会いです、という感じです。
やり返してはいけない、負け戦をしないといけない、というわけではなくて、いったん、『私はしたことなかったかな?』という視点で見ていく。
自分もやっちゃったなあ・・と感じてもOK
『ああ、あの時・・・!(;_;)』となった方は、その自分も責めなくて良いのです。
ただハッとして、ただ気づくだけでOKです。
それが無意識が意識に上がった瞬間です。
シンプルに見えて、カチッとハマりにくいところかもしれません。
分かってる、知ってる、と感じやすいところかもしれません。
大切なのは、
- その自分を受け取ること
- その自分もいること
- その自分を消そうとするのではなく、気づいた上で存在させること(ああ、この自分もいるなあ、という感じです)
これらのことです。
それをしているから良い悪い、のではないし、見つけたら排除しないといけない、ということでもありません。
そうではなく、”無意識の自分と出会い、受け取る”ために、この視点で見てみる、受け取ってみるをしていきましょう。
自分への取扱いが見えてくる
また、もう1つの視点として、”あなたのそれくらいの痛みを、誰かも感じてたとするならば”、という視点で見てみるのも良いです。
- 許せないと感じるような相手からの接し方はどのようなものがありましたか?
- それと同じことを、あなたが自分に対してしていませんでしたか?
あなたの中にいるあなたは、あなたからの自分に対する接し方や取扱いについて、『許せない!』と悲しみ、怒りを感じているのかもしれません。
そう見ていくと、自分への取扱いについて意識に上がり、ハッとしたり、自分に対して申し訳なさが出てきませんか?
この自分と自分との関係性や、自分への取扱い方も外側に映し出されます。
”あなたの自分への接し方の痛さをその人が表現してくれてるとするならば”という視点で見てみる。
『許せない!』と感じるということは、自分に対する無意識の取扱い方に気づくチャンス、でもあるのです。
必ず見えてくるものがあるかと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
許せない気持ちって、どうしてもその思いに飲まれて、相手に猛烈に腹が立ったり、どろどろした気持ちで苦しくなってしまいますよね・・。
でも、こういう思いほど、大切な自分と出会うきっかけやチャンスだったりします。
その思いがあまりに大きくて苦しいという時は、無理してする必要はありません。
もし余裕がありましたら、紹介した視点で受け取る、という実践をしてみてください。
参考になりましたら幸いです。